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ヒアルロン酸の分解

ヒアルロン酸は、もともと体内にある成分なので、注射で注入したり、サプリメントで摂取しても、副作用やアレルギーの心配が、ほとんどないというメリットがあります。

その反面、時間がたつと体内で次第に分解されて、最終的には水になって、体外に排出されます。

これは、注入した場合でもサプリメントで摂取した場合でも、分解されることに変わりはありません。

つまり、美容目的や関節痛などで、ヒアルロン酸を利用するときは、ある期間たつと、改めて注入したりサプリメントで補給しないと、効果が続かないのです。

注入したときのヒアルロン酸の分解

ヒアルロン酸を注入する場合は、注入する体の部分によって、粒子(分子量)の違う、ヒアルロン酸が使われていて、体内で分解される期間も変わってきます。

眼の周辺や法令線(ほうれいせん)などはデリケートなので、ヒアルロン酸の注入量を微妙に調整しながら行なわないと、思ったような効果が期待できません。

そのため、このようなデリケートな部分には、低分子ヒアルロン酸が使われています。低分子ヒアルロン酸は、上手に注入するとシワをきれいに取り除いたり、肌のハリを蘇らせるには、とても効果があります。

ただ、粒子が小さいとその分、体内でのヒアルロン酸の分解が早いので、効果が長続きしないというデメリットがあります。

また、同じ大きさの粒子であっても、注入する部分や注入量によって、分解までの期間が違ってきます。

一般的な例では、目尻のシワや法令線、ニキビなどは数カ月〜半年弱、鼻や唇は、半年〜1年弱ほどで、ほとんど分解されます。

一方、膝や肩などの関節痛では、粒子の大きい高分子ヒアルロン酸が、使われています。

高分子ヒアルロン酸は、粒子が大きいので、体内で分解されるまでの期間は長くなります。

繰り返しになりますが、ヒアルロン酸が分解されるまでの期間は、注入場所、注入量、その人の体質などによって違ってきますので、詳しくはクリニックの専門医に、相談してみるのがよいでしょう。

サプリメントを摂取したときの分解

現在、ヒアルロン酸が含まれたサプリメントの多くは、粒子の小さい低分子ヒアルロン酸です。

実は、粒子の大きい高分子ヒアルロン酸は、消化されにくいため、なかなか体に吸収されません。

このため市販のサプリメントは、吸収されやすい低分子ヒアルロン酸が多く、食用の低分子ヒアルロン酸は、「ECM-E」と表示されています。

サプリメントで摂取したヒアルロン酸も、注入した場合と同じく、時間がたつと体内で分解され、最終的には水になって排出されます。

また、吸収されたサプリメントは、体のある特定の部分だけに効果があるわけではないので、継続して摂取するのがよい方法です。

ちなみに、ヒアルロン酸の体の含有量は、20才のときを100%とすると、50才代で約55%、60才代で約30%まで減少するので、高齢になればなるほど、摂取したい成分なのです。

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