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バイオヒアルロン酸と天然ヒアルロン酸

最近では、ヒアルロン酸の効果が注目され、多くの化粧品やサプリメントに利用されています。直接、肌に塗ったり飲んだりするので、安心して利用できる商品を選びたいものです。

ヒアルロン酸は、その製法から見ると、「バイオヒアルロン酸」と「天然ヒアルロン酸」の2つに分けられ、安全面からいうと、やはり天然ヒアルロン酸が望ましいといえます。

しかし、天然ものだけでは、十分な量が確保できないことや値段の問題があるので、人工的に作ったバイオヒアルロン酸も数多く使われています。

バイオヒアルロン酸とは

メーカーで作られているバイオヒアルロン酸は、
 ・乳酸菌
 ・ストレプトコッカス(溶血性連鎖球菌)
 ・ゾウリムシ、アメーバー、ミドリムシなど
のどれかを利用して作られています。

ヨーグルトでおなじみの乳酸菌は、整腸作用があり便秘解消に役立つ微生物です。

しかし、ストレプトコッカス(溶血性連鎖球菌)と呼ばれる、あまり聞いたことのない微生物は、実は、もともと中耳炎や扁桃炎、急性咽頭炎などを引き起こしてしまう、体に有害なものなのです。

なぜこのような、もともと体に有害な微生物を使うのかは、大量に均一の品質のヒアルロン酸が作れ、なおかつ価格を安くできるメリットがあるからです。

でも、病気の原因である微生物で作られたヒアルロン酸と聞くと、安全なのかとても不安になりますよね。
はたして、化粧品やサプリメントで使って、本当に大丈夫なのでしょうか?

結論からいうと、バイオ技術の進歩によって、通常の使用では今のところ大きな問題は、ほとんどないといっていいのです。

とはいえ、100%安全が保証されているわけではないので、副作用を気にせず安心して使いたい方には、天然ヒアルロン酸があります。

天然ヒアルロン酸とは

バイオヒアルロン酸では不安という方は、「ECM-E」表示のある、食用のヒアルロン酸がおすすめです。

このECM-Eとは、鶏のトサカから抽出したヒアルロン酸を主成分にしたもので、副作用や後遺症を心配する必要はありません。

トサカは古くから中国やヨーロッパの珍味、高級料理の食材として利用されていて、その安全性も十分認められています。

またECM-Eには、ヒアルロン酸以外の有効成分も多く含まれ、バイオヒアルロン酸に比べ、スキンケアの効果が高いことも知られています。

ただ、原料が限られるため、どうしても製造量が少なく、値段が割高になってしまうのが残念なところです。

なお、天然ヒアルロン酸は熱に弱く、40℃以上では破壊されてしまうので、加熱調理した食事から摂取するのは、かなり難しくなっています。

ちなみに、ヒアルロン酸が多い食品は、鶏のトサカや軟骨、手羽、フカヒレ、魚の眼など、熱を加えて調理をしないと食べられない食材が多くなっています。

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