歯列矯正料金は、健康上問題があるときの治療以外は、健康保険を利用することができません。
容姿や審美的な歯列矯正は、いわゆる自由診療となり、料金や費用は本人が全額負担することになります。
自由診療の歯列矯正料金は、各病院や歯科医によって自由に設定できますので、もし、歯列矯正の治療を受けるときは、 前もってどのくらいの料金、費用になるのか、確かめておくのがよいでしょう。
(歯列矯正で、健康保険が利用できるのは、アゴの変形を治療する場合と、口蓋裂の矯正治療の場合です。)
以下に、歯列矯正料金の比較と内容を、具体例を取り上げました♪
病院、歯科医による歯列矯正料金、費用の比較
私立大学付属の歯科病院
病院によって、それぞれ歯列矯正料金の設定が、異なっています。
ケース1)約70〜75万円以上+検査料
ケース2)約70万円+(3,000円×調整した回数)
*調整した回数とは、3週間から4週間に一度、矯正用の装置の緩みやズレを調整するために、通院した回数のことです。
国立大学付属の歯科病院
日本国内であれば、同額の矯正料金、費用になっていて、約70〜80万円台。これは2年間、金属製のブラケットを使って治療した場合の料金で、歯列矯正の装置によって、多少変わってきます。
専門歯科医
私立や国立付属の歯科病院よりも、矯正料金の幅が大きくかなり違いがありますが、目安としては次の2つの料金設定が多くなっています。
ケース1)
料金総額が初めから決められていて、治療期間には関係ありません。
費用・・・約110〜130万円。
ケース2)
治療費に加えて、歯科医で調整した回数に応じて料金が加算されます。
費用・・・90〜100万円+(6,000円×調整した回数)
歯列矯正料金は、一度に100万円前後の支払いが必要なため、歯科医によってはクレジットカードやローンからの支払いを、 用意しているところもありますので、事前に相談してみるとよいでしょう。
料金、費用の内訳
歯列矯正料金の細かい内訳は、下表のように初診料、検査料・・・など、 いくつかの項目に分かれています。
治療するところによって様々で、特に専門歯科医の場合は、各歯科医によって項目ごとの料金差が、 大きくなっているのが普通です。
私立大学の歯科 | 国立大学の歯科 | 矯正専門の歯科 | |
---|---|---|---|
初診料 | 3,000円〜 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
検査料 | 25万円 | 8万円 | 5〜8万円 |
診断料 | 3万円 | 3万円 | - |
治療費 | 60〜85万円 | 55〜60万円 | 55〜90万円 |
調整料 | 3,000円 | 6,300円 | 6,000円〜1万円 |
費用 合計 |
約89〜114万円 +調整回数分 |
約67〜72万円 +調整回数分 |
約61〜100万円 +調整回数分 |
*歯列矯正治療を行なわなかった場合でも、初診料や相談料などの費用は
必要になります。
*上記の費用はあくまで一例で、一応の目安とお考えください。
*部分的歯列矯正や子供の場合は、上記費用よりも安くなります。
地域による歯列矯正料金、費用の違い
一般的に、首都圏や大都市圏は歯列矯正料金が高く、地方都市になると安くなる傾向があります。 特に、 矯正専門歯科医の場合は、かなり違いがあるようです。
具体例) 矯正専門歯科医のケース
・地方都市の費用・・・42万円+(5,000円×調整した回数)
2年間に30回調整した場合で計算すると、42+15=57万円
・大都市圏の費用・・・95万円+(6,500円×調整した回数)
2年間に30回調整した場合で計算すると、95+19.5=114.5万円
参考までに、歯列矯正が普及している米国の平均的な料金は、トータルで110〜140万円ほどで、 日本と比べると少し高めの設定になっています。
よく、日本の歯列矯正は高いといわれますが、米国との比較で考えると、料金的にはそう高いとは、 いえないのかもしれません。
なお、料金、費用によって歯列矯正の技術レベルが、決まるわけではありません。それよりも、患者さんの立場になって、 親切に相談にのってくれる歯科医に治療してもらうのが、大切ですので。念のため・・・・。
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