歯列矯正には、専門の資格があるわけではなく、一般の歯科医でも、歯列矯正の治療が認められています。
つまり、虫歯の治療を行っている一般の歯科医でも、歯列矯正の看板を、だすことができるのです。
表の看板だけでは、経験豊富な歯列矯正の専門医かどうか、わからないわけです。
歯列矯正の専門医の現状
歯列矯正を行っている開業歯科医院や、大学付属の歯科病院は、次の3つのケースに分かれています。
1.一般歯科と矯正歯科、それぞれに専門医がいるケース
2.非常勤の矯正歯科の専門医がいるケース
3.1人で、一般歯科と矯正歯科の両方を行っているケース
虫歯の治療に比べ、歯列矯正の割合は少ないので、各医院や病院によって、実情は様々のようです。
とはいえ、歯列矯正の経験や設備を考えた場合、やはり専門医に治療してもらうのが安心といえます。
このため、歯列矯正専門の開業医は、日本矯正歯科学会のような全国的なネットワークを作り、「認定医制度」を設けています。この認定医であれば、実績と技術が保証されているので、治療だけでなくより専門的な相談もできます。
専門の認定医について
認定医の資格は、日本矯正歯科学会に会員として5年以上在籍している専門医で、学会指定の研修機関で、所定の研修を修了した専門医が対象です。
そして、5年以上の歯列矯正の治療実績や、論文の提出も義務付けられ、認定審査にパスした専門医に資格が与えられます。
その他、所定の研修や論文は、5年ごとに更新の必要があり、歯列矯正の専門医として技能レベルが、落ちないようにな仕組みになっています。
(*ただし、3回目の更新からは研修の修了のみになっていて、満65才を超えた専門医の場合は、更新は不要になっています。)
ほとんどの国家資格は、一度試験に合格すれば、一生、有資格者として認められますが、歯列矯正の専門医である認定医の場合は、その仕組みを考えると、それだけ信頼性の高い資格といえるでしょう。
この認定の資格は、公的な資格として表示できませんが、日本矯正歯科学会のサイト上には、都道府県別に認定医を検索できるようになっています。(現在、学会の認定医は2000名以上)
なお、専業で歯列矯正治療を12年以上行い、所定の研修機関で3年以上の研究や教育に関わった認定医には、「指導医」という資格もあるようです。
今後、歯列矯正を考えている方は、ぜひ専門の認定医に相談、治療してもらうことをオススメします。
また、健康上必要な歯列矯正であれば、認定医の診断書があれば、医療費控除を確実に利用することができ、税金面でもお得になります。
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