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貧血と鉄分・2

赤血球を分解する脾臓は、貧血で鉄分不足の人は、正常の人の1.5〜2倍の大きさにまでなります。(鉄分不足で出来た、不完全な赤血球を処理するため、工場を大きくしてしまう)鉄分を十分摂るようになると、正常な大きさに戻るのです。

ということは、いかに、鉄分不足が不完全な赤血球を作っているか、分かってもらえると思います。

ふだんから、鉄分をきちんと摂っている人は、骨髄で作られる赤血球の数と、寿命で分解される赤血球の数は、大体同数でバランスが取れているので貧血になることは、ほとんどありません。

偏食や生理による出血により、赤血球が不足してきて、はっきり貧血の自覚症状が現れてくるのは、だいたい正常値の半分ぐらいに、赤血球の数が減ってきた場合です。(あるいは赤血球のヘモグロビンの割合が、極端に少なくなった場合)

なぜなら、鉄分は内臓や皮膚などの組織に、蓄えがあるため、なかなか鉄分不足に気付きにくく、貧血の症状が現れにくいのです。


以下にここで出てきた、赤血球にかかわる葉酸、ビタミンB12、ビタミンB6について簡単にまとめてみました。
(*栄養素の詳細については、姉妹サイト「ビタミン|栄養素」をご覧ください。)

<葉酸>
ビタミンB群の仲間で、水溶性(水に溶けやすい)のビタミンです。通常の生活ではあまり不足する事はないのですが、妊娠中、授乳中、お酒を多く飲むと不足しがちになります。

一日の必要量は約200mgで、ほうれん草、アスパラガス、レバーなどに多く含まれています。

<ビタミンB12>
「赤いビタミン」「コバラミン」と呼ばれている水溶性のビタミンです。神経の機能を正常に働かせ、肩こり、腰痛の緩和の働きもあります。

一日の必要量は2.4mgで、牛レバー、かき、あさり、いわしなどの動物性の食品に多く含まれています。

<ビタミンB6>
たんぱく質、脂肪、糖質などの代謝を円滑にするビタミンです。たんぱく質を多く摂ると、その代謝のために多く必要になり、肉をたくさん食べた場合は、特に必要となります。

一日の必要量は3〜4mgで、レバー、魚類、卵、とうもろこし、はちみつなどに多く含まれています。

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